私は男ですがエウメネスに惚れました。
ちなみに過去に淫夢ネタを多用していますが私はゲイではありません。
これだけははっきりと伝えたかった。
エウメネスがかっこいいです。
こんな男になりたいという憧れの愛ですね(クサイ)
ヒストリエについて色々語りたいので、当記事で考察&感想を述べていきます。
読解力に乏しい筆者ですが、気になるシーンの解釈を載せていきます。
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・2巻210ページ
「けど……もし本当にそうなら謝んないとさ」
「たとえ……夢の中ででも…………」
→実の母親に、涙を流さなかったことを謝りたかったということですね。
またはカロンの推測による"無関係を装うために泣かなかったこと"を母親に謝りたかったということでしょう。
・3巻25ページ
有名な「だましてくれたなアアアアア‼」で家の使いたちが悲しそうな顔をしているシーンについて。
→この直後の回想にあるように、みんなエウメネスのことを慕っていたことがだいたい読み取れます。エウメネスの人柄の良さが読み取れるシーンであると思います。義母テレシラが本当はエウメネスを愛していたことがわかるような描かれ方で泣けます。
・3巻43ページ
やっぱりぺリアラは専ら玉の輿狙いだったようです。これだから女はクソ。
以前にぺリアラの家族によろしくとゴマをすられてたのでこの辺は割と露骨に描写されていました。ですが奴隷となった後も木製のペンダントを付けていたあたりぺリアラ自身も一部本気でエウメネスに恋していたのではと考えられます。
・3巻191ページ
バトはエウメネスに自由時間を作ってあげたシーン。
エウメネスが本が好きなことをバトは充分承知のため、久々に都市に訪れたときに好きにさせたという優しさ。バト良いやつすぎる。
一方、
・4巻9~10ページ
バトが"戻ってこい"といった理由
→街に居心地の良さ(楽しさ)を感じてエウメネスが居座ろうとしていないか念を押してるのではないでしょうか。念を押しているだけなので深い意味は特になさそうですが。
・4巻22~28ページ
エウメネスとサテュラがお互いに思いを伝えるシーン。
25でエウメネスがサテュラの腕をつかむシーン
このエウメネスの顔"ちょっと緊張してる"という解釈でいいのかな。
ここで両想いなことがはっきりと互いに伝わるという上手に描かれたシーン
この直後のシーンで義父がサテュラを止めようとするのは、初めてを許嫁に取っとく(そういうルールがある?)ためか・・・と思ってたけどこの時点で許嫁が解消されているので違うっぽい。
だから単純にどこに行くのか聞いただけか、それかまだ義父はサテュラが和睦の交渉に使えないかどうか考えているのか。エウメネスに会いに行くことが示していることをわかって聞いたのか。
サテュラは自暴自棄というか、この時点で自分たちは助からないと本気で思っていて残された時間と思って過ごしているようです。62ページでエウメネスを送るサテュラが泣いているのもそれが読み取れます。
・4巻52ページ
「この日のための服だったんだ」
奴隷の服。この村に連れてこられた時に来ていた服が、次きたときにはぴったりになっているという"成長"がよくわかるシーン。
こんな面白いセリフを書ける人生を歩みたいね。漫画家じゃないけど
4巻118ページでダイマコスの遺体を綺麗にするとき、66ページで回想したグズの親父が出てくるのも流れが自然です。伏線と言うか流れが自然すぎて、作者岩明先生がめちゃくちゃ頭で考えて話を作っているのが随所から読み取れます。読み返すたびに発見があって楽しいです。
ただ、和睦のシーンでテレマコスとエウメネスが鉢合わせてしまったシーン。ここはなぜエウメネスが場に居合わせたかが少し不可解です。
解釈として、テレマコスの来訪が急だったこと、またはエウメネスがテレマコスに"自分が主導でダイマコスを倒した"と伝えることによってボアの村とティオスとの因縁をやわらげようと画策していた といったことが考えられます。
後者ならエウメネスは戦闘が終わった段階で村を出ようと決意していたのかもしれません。しかしテレマコスに見つかった後のエウメネスが必至にサテュラを振りほどこうとしているあたり後者の説は考えにくいです。
131ページで「無理か……」という言葉から、本当は上手く和睦に持っていきたかったがそれが無理そうなため、村人に非がないとテレマコスにぶちまけて一人で責任を負い村を去るという展開になります。
132ページでサテュラが「だめだよ……」と述べたのは、エウメネスが責任を1人で負おうとしてることを知っているからだと考えます。和睦のためにエウメネスが1人で責任を負うことをあらかじめ話し合っていたとも考えられます。
・4巻148ページ
エウメネスが「うん……きみも」と語るシーンのサテュラの後姿の表情が良いです。そのあとの「………ごめんよ」に対してバトたちが意外な反応を見せていることから、元々許嫁だったサテュラとエウメネスがここまで親しくなっているとは知らなかったということでしょうか。表情の描き分けが上手すぎて絵を眺めているだけでも色んな発見があります。
分かりやすいとこで言えば、スキタイ流を公言するときはエウメネスの目が恐ろしくなるという描かれ方をされています。
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筆者は脳がイカれているので最初にボアの村編を読んでいるときに、いつサテュラたちが虐殺されるかハラハラしていましたが結局そうはなりませんでした。割と穏便な形で話が進みました。
↑ボアの村関係の出来事はまた作中に登場すると考察されています。史実ではアレクサンドロス3世の死後にパフラゴニア地方の太守になるので、ここでサテュラたちと再会,あるいはテレマコスとの再衝突があるのかが期待です。
1部(5巻途中まで)はエウメネスの生涯について、大半が不詳である青年期までを筆者が創作で描いています。
それに対し2部(マケドニアに舞台を移してから)はエウメネスの生涯について、史実に基づいて描いています。
なので1部が物語として非現実っぽくも漫画らしく面白く描かれています。2部はリアルさを求めて描かれているので、内容は複雑ですがじっくり読み返すととてもスケールの大きい話だと感動します。
また2部以降は史実に沿って描かれている関係で今後どういう展開になるか既にわかります。
例えばミエザの学園でアレクサンドロスの友人が色々描かれましたが、全てアレクサンドロスが遠征に行く時の戦友です。
↑ヒストリエの作中だと11巻終了時点でBC337年ですが、史実だとフィリッポスはBC336年にパウサニアスに暗殺されます。つまりあと数話のうちにフィリッポスは死んで、アレキサンドロスが大王となって遠征が始まります。
政略的だとはいえエウリュディケを奪ったフィリッポスは早く逝って、どうぞ。
このようにヒストリエを1読み終えた後に、この辺の時代を史実のWikipediaで確認すると今後の展望がわかって楽しいので超オススメです。
1話から登場している美女バルシネは、後にアレクサンドロス3世の子を身ごもります(だから美女に描かれているのかな)。
岩明先生、ずっとずっとお元気でいてください!!!!
↓作中の舞台の一部、ギリシャ&トルコ訪問記!↓