上野の東京国立博物館で開催されている特別展「ポンペイ」へ3/18に行ってきました。
"ポンペイ"を超絶ざっくり解説すると、紀元前に大噴火で滅びた街の名前です。
今はイタリアの観光地になっており筆者も過去実際に行きまし…行けませんでした↓↓
悲劇的な終わり方をした都市ですが、火砕流で埋まって滅びた影響で当時物が状態良く残っていることが特徴です。
筆者が大好きな漫画『ヒストリエ』と同じ紀元前の展示で、古代ギリシャ文化もポンペイと大いに関わっています。
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↑当時死んだ女性です。
火砕流で埋まって死んだ人を発掘の際に石膏を使うことで、遺体の造形が再現されています。
まずこんなリアルな展示があるのがビビりますし、いくら石膏とはいえ2100年も前にいた人が目の前にいるのが衝撃です。服の袖がハッキリわかります。
もちろん本家イタリアにあるポンペイにはこのような遺体の石膏が沢山あります。
↑こちらは遺体の石膏ではなく、当時作られた彫刻ですが大変立派です。
足の質感がリアルで、機会もない時代にこれだけ精巧な造形ができる技術力の高さが伺えます。(*日本は土器とか作ってた頃です)
↑剣闘士を見るための闘技場。
ポンペイ人口1万人より遥かに多い2万人が入るキャパ。
なお当時ヤジからの客同士の大乱闘が発生したらしく、現代スポーツ観戦と変わってないんだなと感心しました。
↑有名な女神像…ではなくなんと商売で成功を収めた女性の像です。
太古の女性の人権を考えると、ビジネスで成功すれば一般女性"でも"像を立てられるのはびっくりです。
これはヒストリエ3巻でエウメネスを1タラントンでお買い上げした去勢変態大金持ちと同じく、商売の成功者が像を立てる文化ですね。
また奴隷も一生奴隷でなく解放奴隷となることができ、解放奴隷の子供は一般市民になれるなど比較的多くの人がチャンスを得られる社会だったようです。
今の北○鮮より夢があるね!
↑この時代に遊女いたのかぁ…たまげたなぁ
↑これは…なんと賃貸広告です!
壁に堂々と書かれていますがもう色んな意味で当時の発展具合がわかりますね(語彙力)
↑そしてこれが筆者イチオシ、市川海○蔵似の╰⋃╯丸出し像です!
FELIX(フェリクス)って普通に読めちゃうのも歴史の偉大さを感じる。
当時は結構男性器がイイ効力を持つとされていたみたいですね。
男性器を象ったものを首輪に入れていたとか書いてあったので。
ポンペイの像は全体的に目がしっかりと掘られているのが印象的でした。
↑パンの絵と実際にパンだった炭。
絵と実物の存在で当時本当にこのパンを食べていたという100%の証明になりますね。
↑多分なんかの果物なんだけどルーンファクトリーのカブに見えます()
↑食のイタリアらしく食文化は超すごい。
魚醬(ガルム・魚を塩で発酵)が人気らしく、カルタゴ産のサバの内臓はなんとローマの高級ワインの16倍の値段で売られてたそうです。
美食を交易だなんて贅沢な...
ポンペイ内には沢山のパン屋がありテイクアウトの文化も発展していたようです。
たまに政治家がパンを無料で配って人気取りしてたらしく、選挙前に5000円高齢者にばら撒く現代日本と変わらないなと感心(というなの呆れ)。
オーディオガイド聞けばきくほどなんかもう普通にタイムスリップしても住めそうな感じすらします。
それくらい優雅で魅力的な生活です。
てか地方都市のポンペイでこれなら、ローマとかどんだけやばかったんだろ…現代でも生活水準負けてる都市とかありそう()
↑ヒストリエファン大興奮のアレクサンドロス大王の絵...は(残念ながら?)現物ではありません。
でも現物の修復が完了したら海外に持ち出せるかもと言われていました。
いやいやいやいや壊れたら危ないしそのままにしておきなよ!って思いましたがいつか日本でも見れるかもしれませんね!(筆者は現地に見に行きたいです)
こんなにバカデカイ絵なのでトップクラスに金持ちの家に飾られていたわけですが、これ壁画じゃなくてモザイク画です。
これだけのデカさタイル敷き詰めるの数年掛かったようです。
普通に描くんじゃなくてモザイク画にするとこがお金持ちっぽいですよね。
噴火で滅んだ影響でアレクサンドロス大王の絵がこれだけハッキリと残っているという運命がまた残酷ですね。
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"メメントモリ"という絵。そして概念。
「自分がいつか必ず死ぬことを忘るな」
左側は高貴な服に対し右側はボロい服。
でも上の天秤では釣り合っています。
真ん中は死という骸骨。
不安定な車輪。
骸骨と車輪の間には、儚い一生を送る蝶。
こんな精巧なモザイク画があるのは金持ちの家でしょうが、金持ちも貧乏人も平等な死が待っている。
だから…そこで何を考えるのか、ですね。
人生は儚く、現にポンペイの人々はある日突然死ぬことになりました。
現代でも富士山が大規模噴火したら、このような悲劇が起きないという保証はないですよね。
生きているうちにどれだけ人生楽しむか、世のため頑張るか、社畜になるか、女を抱くか、世界を見るか。
生き方を選べる日本人って本当に恵まれています。