筆者はあんまバトル漫画を読まなくて、ハレ婚ドメカノ明日カノみたいなドロドロした漫画が好きなんですね。(唐突な自分語り)
で先日フリーナ様が夜に駆けるを歌って踊る改造MADを見てYOASOBIにちょっと興味持って、そのつながりで元々知ってたアイドル経由で推しの子読んでみるかーってなりました。
そしたら、
めっちゃおもろい()
最近のこのブログこのパターン多くない?
やっぱ流行ってるものはそれなりにおもろいんだなと感心しました。
まぁ鬼滅や君の名は。は全然面白くなかったけど()
てことで感想や売れた理由を考えてみます。
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★テンポがめっちゃ良い
一番感心したのがコレ。
まじでサクサク進む。
特に読者を引き込む肝心な序盤が圧倒的です。
主人公がアクアなのはわかるんですが、明らかに主役級のルビーを全然掘り下げないんですよね。
んで回想だけでキャラ付けをしやすい有馬かなちゃんを実質的なヒロインにしてアクア・かなの2人をメインに掘り下げて進んでいくんですよね。
やろうと思えばルビーやMEMちょ、あるいは学園や苺プロ仲間のことでもっと話を作れるのにそこはマジで最低限しか描かない。
作品の人気が出たらこの辺でいくらでも引き延ばせるのにそれをする気配がない真っすぐさが良いです(作中に出てくる東ブレの作者に漫画家として自己投影してる感じもします)。
また一応転生モノなのに転生前のことがあまり活きない(せいぜいアクアが賢い程度)のも良いと思います。
そこをやりすぎると何でもアリなファンタジー作品になるので、あくまでアイの双子の子だったという設定だけを重要視しています。
中途半端な掘り下げはやらないで、物語の核をどんどん進めていくテンポ感。
この鉄を熱いうちに打ちまくるやり方はすごいです。
打ち切り漫画や短期連載のような無理やり速めているわけではなく、本当に必要なことしかやっていないです。
まぁそれでルビーのアイドル修行シーンが少ないとか言われそうな感じもしますが、こういうあまり面白くなりようのないシーンや定番でデジャブな展開を全然描かないのが良いと思います。
筆者的に一番感心した点はテンポでした。
取捨選択が上手すぎます。
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★驚きが多い
今でこそクチコミや話題性のせいで物語の主要部分がすぐネタバレされていますが、リアタイで追っていた人にとって衝撃(かつ面白い)展開が多かったからこそ人気に火が付いたのではないでしょうか。
アイドルが妊娠という非常に危ない攻めた設定。
ゴローが転生するという唐突な展開、からのアイが刺されて復讐劇に変わるというかなり驚きが連発したと思います。
個人的に漫画MAJORが大好きなので、おとさんが急死する展開とそっくりで良いなって思うんですよね。(悪趣味)
この辺は本当に導入のインパクトが強いと思います。
冷静に考えてご都合主義すぎてツッコミたくなる展開は多いと思います。
ですがどんな漫画もそれは一緒なのに、推しの子はあまりツッコんで醒めたりしないような演出が多いんですよね。不思議です。
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★ストーリーおもろい
そして物語の本筋もとても面白いです。
アイドル・芸能界というきらびやかな題材とは裏腹に非常にドロドロした内容なのが良いですよね。
個人的にはもっと枕の闇に触れてほしいけど()
有馬かなちゃんとか流石にグロすぎて、大成功者なのに本人的には納得いっていない我の強さがよきです。
個人的にはかなちゃんが一番好きです(ミーハー)
多分モデルは名前も似ている芦田愛菜なんですが、芦田愛菜の育成失敗した世界線なんでしょうね。
持ち上げられている時は幸せでいいけど、周りの大人が徐々に失望していくシーンを経験した挫折を、ルビーとMEMに経験してほしくない。
…という自我がすごく強いのになんだかんだ作品全体の評判を気にするという仲間想いなんですよね。
しかも自分の人気が落ちたのは他ならぬ自分自身の芸能界での立ち振る舞いがダメだったというポイントも良い設定です。
そんなの天才子役と散々持ち上げられたので子供が天狗になるのは仕方ないんです。
なのにそれは自分が悪かった、もう一度やり直したいと反省して奮起する努力家なのが素敵です。
さらっと描かれていますが、今日あまの作者と再会した時にかなちゃ~んみたいな感じで好かれているんですよね。
かなちゃんは回想での失敗部分ばかり濃く描かれていますが、ちゃんと改善して今は(全盛期ほど売れてないけど)それなりに努力しているのが垣間見れます。
まぁ根の性格はクソなままなのもそれはそれで人間味があって良いです。
人間大体本性はクソですからね。
一方で主人公のアクアはザ・なろうって感じで有能すぎて、ちょっとキャラがつかめないかなという感じです。
色んな場面で無双していき、あんまり挫折という挫折がないので感情移入はしにくいです。
まぁ前世からのスペックを考えれば妥当なのですが()
この辺は男性原作者にありがちだなと思います。
もちろん良さもいっぱいあるんですが!
空気だったルビーもゴローの死を知って覚醒するのは良いと思います。
ちゃんと後半は第2の主人公として話を盛り上げていますし、好きなのがゴロー>前世の母なのが生々しくて良いと思います。
黒川あかねは立ち位置的に読者から絶対に人気が出ないキャラなんですが、それでもララライにいる+賢いというポイントを使って物語の核心に迫る活躍をしています。
有馬かな同様にお話の上で非常に都合がよい存在だったと思います。
まぁとにかく全体的に面白いです。
そして重要人物であるアイを序盤以外では比較的に地味な存在にとどめているのも上手だと思います。
この辺は作品がもっとラストに近づくにつれて掘り下げられそうです。
明日カノといい人気の割に話を順当にたたみに行く姿勢はすごいと思います。
ジャンプで散々くだらない引き延ばしを見てきたので、面白い内に終盤に向かう方が個人的には好きです。
たっぷりと稼いだ制作陣は今後人生をエンジョイしてほしいです!
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現代は親ガチャだったり弱者男性だったり、何かしらネガティブ・負け組がプッシュされているんですよね。
全然聞いたことないような病名を精神科で貰ってそれを公表したり、自らが弱いことにアイデンティティを持っている人が多い世の中になってきているんです。
多分推しの子の退廃的な部分がウケているのもその一環なんだと思います。
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そんなわけで面白いので皆読みましょう!
筆者はネット上だとちょっと有名だけど一般だと聞いたことあるけど何それ?みたいなコンテンツを追うのが好き…なつもりでした。
でもスプラだったりポケモンだったりあつ森だったりAPEXだったり原神だったり結果的に大出世した荒野行動だったり…と結局大衆から支持されている物はすごく面白いんですよね。
むしろ人気なものは本当に面白くないと困ります。
面白いものが正当に評価される世の中でないといけないと思います。
だから今後年を取って色々価値観が変わっても、流行りを追いかけるのは絶対に止めないようにしたいです。
老害になると新しいものを否定したがるんです。
でも触れてみるとすごく面白かったり、そうじゃない人もいるけど…大体は面白いんですよね。
今回のきっかけになったYOASOBIだって、10年前の筆者が学生だった頃に流行った比較的清純派のバラード調じゃないからって、あんまりパッとしないなとか声に特徴ないのにゴリ押しだろこんなん早口すぎとかちゃんと聞くまで思ってたんですよ。ごめんね。
流行りに乗るってマジで大事だね。
ミーハー最高!!!