彼女がズートピア大好きな御縁で公開直後に映画館へ観に行きました。
やっぱり、ディズニーは映画作るの上手すぎるなと感心しました。
ネタバレありの感想を書いていきます。
*当記事で度々 人って書いていますが動物のことです。
★やや天狗になる主人公
「前作でスーパーヒーローになったから今作はどうなる?」という部分で、まず奢りやパートナー間の葛藤を映します。
前作ズートピア1で実質的に世界を救った勇者となった主人公ジュディと相棒ニック。
今作ズートピア2の導入部分で密輸人を取り締まる際、上官の命令や同僚先輩との協力を完全に無視し2人だけで勝手に逮捕しようと暴走します。
結果2人はカウンセリングに送られ、そこでも中々のすれ違いを起こしてしまうという散々な展開に。
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前作での成功体験があるから無茶してでも自己流でやり遂げようとする自己中さで、結果職場仲間から嫌われてしまうのがリアルです。
実際いくら主人公組が好きな視聴者でも、上からの指示を守らなかったり同僚に迷惑かけるのはアカンとなります。
いじめは当然良くないけど、非協力的で嫌われるようなことをする方もいけないよねという秀逸な描写でもあります。
その後のパーティ潜入も完全に命令無視なので、やりたい放題なジュディが空回りするのが序盤です。
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★カップル問題・夫婦問題
ジュディとニックのパートナー問題は、現実世界でのカップルや夫婦のすれ違いを上手く描写できていました。
頑張り屋で真面目過ぎるが故に、解釈違いや独りよがりになるジュディの欠点。
一方普段不真面目故に信用できない部分があるものの、要所要所で的確な言動(や提案)をするニック。
職場での暴走も問題ですが、2人のパートナーとしての意見の不一致も暴走してしまいます。
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特にゲイリーを追いかけてレッドチューブに入るも非常口から脱出、そこでニックが謝罪を要求したのに言い訳ばかりするジュディとすれ違うシーンは上手かったです。
その後ロープを伝って山頂を目指すも軽量故か素早く登れるジュディに対して、しんどいニックは先ほどのすれ違いもあって鬱憤が溜まっていきます。
ジュディからもらった録音機でちょっかいをかけて結果それを崖下に落として壊してしまい、登頂を果たすも「結局私たちは違う(意訳)」とすれ違いを決定的にしてしまいます。
なおその落とした録音機で追手に居場所がバレるのも繋がりが自然で上手いです!
ここは筆者が男だからかわかりませんが、普段不真面目でいけ好かないニックの言動の方が合っていると思いましたし同情できましたね~~
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ニックが収監中にビーバーの助言を得て大切なことに気づいたり、同じくジュディもニック不在時に色々後悔したりと自責の念に囚われます。
映画終盤で2人きりになるシーンでちゃんとお互いが謝って、絆を修復して深めるという仲直りでとても良かったです!
しっかりとお互いが自分自身で自分のダメな部分と向き合って、お互いに謝ることが非常に重要です。
すれ違いを起こすパートナーは、大体どちらかだけに問題があると自らの責任を放棄しますからね…
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★領土問題・侵略問題
【ズートピア発案アイディアをヤマネコが盗む→冤罪事件を起こしヘビに濡れ衣を着せる→爬虫類全体にヘイトを向けて追い出す→爬虫類の住処を雪で埋める→壁で分断する】
…という現実世界の領土問題・侵略問題を示唆しています。
特にコントロールルームのある壁の近くで音楽パーティが行われるシーンでは、イスラエルパレスチナ問題を意識しすぎでディズニーの攻めっぷりに驚きました。
ディズニーなんて結構ユダヤ系も在籍してそうなのによく通りましたね…
チベット問題なども連想しました。世界中のこういった問題を知ってほしくて映画で表現するのが上手で素晴らしいです。
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現実世界では領土を奪う際に空爆や焼き討ちにするなど凄惨なことになりますが、ズートピア2ではマイルドで雪で埋めただけと取り返してハッピーエンドにできる救いのある設定でした。
分断や争いが無くなる理想の世界を目指してズートピアを発案したのに、自分の意見が乗っ取られたどころか自身が悪者にされるゲイリーの先祖は大変無念です。
表向きは平和な世界感を醸し出しているズートピアも、実は負の歴史があったというアプローチは良かったです。
前作でも肉食動物・草食動物で人種差別問題をオマージュしていましたが、今回も世界的な問題を上手く描写していて感心しました。
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★暴力ほぼなし
ズートピアシリーズとして今回個人的に高評価を決定的にしたのが、戦闘シーンがほぼなくて暴力的なやり方が極力少ないところです。
映画でも漫画でも大体主人公が戦ったところで、挫折はあれど最終的に絶対に主人公側が勝って終わりなんですよね。
なので創作における戦闘シーンは先が読めるから、最小限で尺短くていいと思っています。
ズートピアでは暴力における解決を最小限にして、どう人間ドラマで魅せるかという部分に力を入れています。
コントロールルームへ向かう際に銃撃があったり、黒幕パウバートが麻酔薬(毒薬?)を使ったりと、完全にそういう暴力のシーンが無かったわけではありません。
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子供向けの作品かつ平和・多様性・共存を訴えるズートピアシリーズにおいて、何事も暴力的な手段に頼らないというのはテーマに沿っています。
それでいて暴力が無い場合に最も脅威になるであろう、偏見やデマによる扇動の怖さをしっかりと描いています。
街で絶大な権力を握るリンクスリー一族による爬虫類冤罪追い出しや、ジュディとニックがボゴ署長に牙を刺したと悪者扱いされるなど、嘘でも大衆が信じる恐ろしさが描かれます。
居住スペース拡大と表向きにはポジティブに謳いながら実際はそこに住む動物たちを追い出しているなど、イメージに騙されずに真実を知ってほしいというメッセージでした。
そんな中Mr.ビッグやガゼルを筆頭に、世間で悪人扱いされているジュディを信じて味方してくれる人もいるというのが感動的です。
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★欠点なし!
このブログの方針として(案件ではない個人の感想なので)良い部分も悪い部分もしっかり書いていますが、ズートピア2は気になる部分がほとんどありませんでした。
フィクション作品なのでご都合主義は多くとも、完成度がとても高いと個人的に思います!
強いて言うなら、沈没船で爬虫類と会う時に虫を食べさせられたシーンが気持ち悪くて滑ってる感がありました()
それでもリンクスリー家や警察に追われるという厳しい状況が作中の大半の時間ながらも、全体的に細かいジョークシーンが多くて面白かったです!
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★ズートピア3=鳥類がテーマ?
エンディングのスタッフロール後に、ジュディがニックからの愛の言葉を録音して何度も聞いた後に鳥の羽が落ちてきました。
これまで鳥類にフィーチャーが無かったので、ズートピア3が作られるとしたら鳥類がテーマだと思います。
ズートピア1がかなり興行収入が良く、2も順調な滑り出しみたいなので、3も高確率で作られると思います。
近年他のディズニー映画が行き過ぎた多様性の解釈により多くが迷走した中で、ズートピアはわかりやすく模範的な解釈で作られているが故に支持されたんだと思います。
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動物ならではの特徴を活かした設定がユニークで、それを基に続編を作りやすいのが良さでもあります。
例えば今作でもヤマネコ=縄張り意識が強いという部分で、悪役に持ってきてて上手いと思いました。
前作のナマケモノを役所の窓口にするというディズニーのブラックさには脱帽ですし、何故か運転だけはクソ早いというネタ設定が2で大活躍しました()
てか手動クランクではなさそうなのに、車の窓まで開く速度が遅くなるのは意味不明です()
3では鳥ならではの長所短所が、どう活かされるかとても楽しみです!
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