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トミージョン手術って悪なの…?【NPB/MLB】

 

 

先日巨人のドラ1が高卒1年目でトミージョン手術(以下TJ)を受けて、スカウトが批判されるだろう的な記事を見ました。

これには野球素人ながら"ん?"と思いました。

 

 

巨人スカウト陣に逆風 ドラ1投手は「異例」離脱、今季は視察機会激減も...(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

 

 

 

アジア人最上位のMLBピッチャー柳賢振は高校でTJしてますがご存知の通りの成績を残せています。

ダルビッシュもTJ後にPS要員として期待されるほど名誉あるトレードを受けたり2019年後半は圧巻のピッチングを披露しています。

 

TJ失敗の怖さはもちろん無いとはいえません。失敗例だってあります。

ですが高卒の素材型ピッチャーなんてどう考えてもプロに入ってからの伸びしろや育成方針が重要なので、開幕が不透明な今期に思い切ってTJした判断を私は賢明だと思います。

あ、まさか堀田を1年目から計算してたとか?笑

 

数年後に堀田のキャリアを振り返った時、この手術が一番不調の原因であったならば連れてきたスカウトが悪いということになるでしょう。

また巨人には辻内の件などがあって、なんとしても怪我もちの指名を避けるという方針ならば今のスカウト批判もわかります。それだとメディカルチェックをキチンと担当していなかった班が悪いです。

でも今の段階でTJしたことが悪いというのは、ただ単に手術=絶対悪とみなしている一方的な主観なんじゃないですかね。筆者にはそう見えます。

 

NPBに比べTJが流行しているMLBは、今期セベリーノやクリスセール,シンダーガードなど大投手が相次いでTJして今年~来年を自身の再建に当てることを選びました。

今後不調の肘を騙し騙しやっていくよりは将来を見据えて早めに手術を決断したのは賢明だと思います。さらに今期はMLBも開幕が不透明になってしまったので、今年を捨てる判断は他の年を捨てるより格段と都合がいいでしょう。

ヤンキースはコール加入で田中が最後の年のため今年が勝負の年だったと思います。故障しがちなセベリーノには批判的な声も多かったと思いますが、今後故障が減るのであればキャリア的には今年TJして正解だったと言えるのではないでしょうか。

 

そう考えるとTJをすることは将来を見据えた一大決断であり、2年近く棒に振るものの臨む価値は十分に高い手術だと思います。

手術の出来はともかく、復活には個人の才能・伸びしろ・やる気・環境への適応など様々なものが絡んでくるので、手術することが何でも悪いというのは違うと断言します。

 

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論点が少しそれますが、筆者はなんでもスカウトが悪いみたいな論調大嫌いです。

巨人なんか囲い込みした菅野を除けば近年マトモにローテ守れてる自前日本人投手一人もいないでしょ。

 

だいたいNPBはソフトバンクの育成指名が証明してる通り、指名順位関係なしに球団の育成力でなんとでもなる世界です。叩き上げ上等の完全実力制で素晴らしいと思ってます。

逆に藤浪みたいに高卒で即2桁勝てる最強の才能があっても、酷使などの気用法も含めた育成方針次第でおかしくなっちゃうわけです。藤浪なんか素人目で見ても下半身が貧弱で走り込んでないの丸わかりです。

 
投手じゃないけど大田なんか出した瞬間に覚醒したし、まずは育成環境が間違ってるかと。そこに目を向けないで何でもかんでも伸びない選手が悪いなんてばっか言ってたら選手はやる気無くしそうですけどね。FA加入が多い球団ならばなおさらです。

 

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もし「手術=絶対悪」みたいな感情論でスカウトが悪いというのであれば(あるいは記者の方針でこの記事書いてるなら)、日本のスポーツ会はすごく遅れてるなと思いました。

ほぼ即戦力として指名される大卒・社会人・独立投手ならともかく、高卒投手が1年目からTJして何が悪いのかと思いました(もちろんケガ自体ない方がいいですが…)。

将来性を見込んで獲得され今後のために手術をしたのに、今の段階でボロクソ言われたら堀田がつぶれるんじゃないですかね。今はゆっくり回復を待ってしっかり育てればいいじゃないですか。

 

批判されるべきは、酷使はやめようねという風潮の中で効果的な球数制限を設けない高野連です。

 

悪い肘を騙し騙し使い続けて再起不能のケガになるよりは、若いうちにTJを決断する方がより将来のためになるのではないでしょうか。

 

スカウトがなんでも悪いという責任転嫁
事実に基づかない感情論
手術が絶対悪という固定観念
日本の悪いとこが凝縮したような件だったと思います。

 

 

↓過去の野球関連記事はこちら。NPBは2009から見ています。↓

 

 

*選手の敬称は省略させていただいております。